「一緒に乗ろう」 イスラムとの共存呼び掛け シドニー立てこもり事件受け
(CNN) オーストラリア・シドニーでイスラム過激思想の同調者とみられる男がカフェに立てこもった事件を受け、同国内外で反イスラム感情の高まりが懸念されている。そんななか、インターネットの短文投稿サイト「ツイッター」上ではイスラム教徒との共存を訴える運動が急速に広がった。
運動の発端となったのは、シドニーでテレビ番組制作の仕事に携わるテッサ・クムさんのツイートだった。
立てこもり事件が報道された影響で、同国に住むイスラム教徒は報復攻撃の恐怖にさらされることになった。クムさんはそんなイスラム教徒を勇気づけようと、ツイッターで「373番のバスに乗る人は、いつも通り宗教的な服装で。私が一緒に乗るから安心してください」と呼び掛けた。
クムさんは事件のさなか、別の女性のツイートを読んで呼び掛けを思い立ったという。そのツイートには、電車で乗り合わせたイスラム教徒の女性の話が書かれていた。「隣に座った女性が静かにヒジャブ(髪を覆うスカーフ)を外した。私は駅でその女性を追いかけ、一緒に歩くからヒジャブを着けてと声を掛けた。女性は涙を流して1分間ほど私を抱きしめ、1人で去っていった」という内容だった。
This, this is what good people do. #sydneyseige #MartinPlace pic.twitter.com/zxbHLWzxEp
— Michael James (@MichaelJames_TV) 2014, 12月 15