北朝鮮のサイバー能力を過小評価か、米映画会社の攻撃で
(CNN) 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)第1書記の暗殺を題材にした米コメディー映画の公開に絡み制作元の米ソニー・ピクチャーズエンタテインメントがハッカー攻撃を受けている問題で、朝鮮半島問題の米専門家は17日、関与が指摘される北朝鮮のサイバー能力を過小評価していた可能性があるとの見方を示した。
この専門家は米ジョージタウン大学でアジア問題研究の責任者を務めるビクター・チャ氏で、北朝鮮の加担が疑われた過去のサイバー攻撃では突き止められなかった能力を今回は見せていると説明。韓国で昨年、主要テレビ局や銀行などが狙われたサイバー攻撃に注意を促した。
同氏は、今回の攻撃は不運にも北朝鮮に大きな勝利となったと指摘。同社は映画の公開中止を強いられ、米政府には攻撃の源は北朝鮮であり、少なくとも公には攻撃に対抗する行動計画が不在であることを認めさせたとした。
その上で「北朝鮮の立場で想像すれば、彼らは平壌でシャンパンで祝っているかもしれない」と述べた。
北朝鮮が今回の攻撃を仕掛けたことが事実なら、同国によるサイバー攻撃の戦術拡大を意味するとも受け止められている。米政府は18日にも北朝鮮の関与を認める見方を示す見通し。