大規模サイバー攻撃に北朝鮮関与、「証拠ある」 韓国当局
ソウル(CNN) 韓国が2013年と14年に大規模なサイバー攻撃に見舞われた問題で、韓国の捜査当局はCNNの取材に対し、いずれの攻撃にも北朝鮮が関与しているとの見方を示した。証拠として、攻撃に使われた不正コードも入手したとしている。
13年3月に起きたサイバー攻撃では韓国の銀行や放送局のコンピューター推定4万8000台がダウン。ネットワークシステムが障害に見舞われ、ハードディスクドライブ(HDD)に保存されたデータが消えるなどの被害が出た。この年は北朝鮮が休戦協定の白紙化を宣言するなど韓国との間で緊張が高まっていた。
CNNは捜査当局者から証拠データの提供を受けてハルリム大学の専門家ジョシュア・ジェームズ客員教授に分析を依頼。ジェームズ氏はこの攻撃について、「もし金融システムで感染が広がっていれば、韓国の金融データがすべて削除されていた可能性もある」と指摘する。
一方、14年12月のサイバー攻撃では何者かが原発の運営企業から原発の設計図や個人情報を盗もうとしたとされる。重要なデータは盗まれなかったと捜査当局は説明しているが、この事件で原発の安全性に対する不安が高まった。