ウクライナの大停電、原因はサイバー攻撃 米当局が断定
ワシントン(CNN) 米当局者は4日までに、ウクライナで昨年12月に発生した大規模な停電について、サイバー攻撃が原因だったことを裏付ける証拠が見つかったと語った。サイバー攻撃による停電が確認された初の事例とみられるという。
当局者によると、ウクライナの電力網に対して破壊的なウイルスを使った高度な攻撃が仕掛けられ、コンピューターや制御システムに障害が発生。米捜査当局は、これが原因で停電が起きたと断定した。
サイバー攻撃によって停電を発生させることは、これまで理論的には可能とされてきた。しかし今回のウクライナに対する攻撃でこの理論が実証され、サイバー戦争によって米国の電力網も破壊される可能性があることが確認された。米国のシステムはウクライナより守りが固いとは言い切れないと当局者は指摘する。
ウクライナ当局は、今回の停電にはロシアが関与したとの見方を強め、宣戦布告なしの戦争を近隣国に仕掛けるのはロシア政府の常套(じょうとう)手段だと主張している。
米政府はエネルギー省と国土安全保障省、連邦捜査局(FBI)の専門家を派遣して、ウクライナの捜査に協力していた。
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