米民主党にサイバー攻撃、ロシア政府系のハッカーか
(CNN) 米民主党全国委員会(DNC)のコンピューター・システムにロシア政府系とみられる2つのハッカー集団が侵入し、同党が大統領選の共和党候補、ドナルド・トランプ氏について調べた資料などを盗み出していたことが分かった。
米紙ワシントン・ポストが最初に報じた。DNCからの依頼で調査と対策に当たったサイバーセキュリティー会社、クラウドストライクの幹部はCNNに、ロシア情報当局とつながりを持つ2つのハッカー集団が別々にシステムへ侵入していたと語った。
ただ米当局者がCNNに語ったところによると、米政府は今のところ、これらのハッカー集団とロシア政府の間につながりがあったとは断定していない。
米政府は2014年、米映画会社ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメントのコンピューターがサイバー攻撃を受けた際、数週間後になって北朝鮮による犯行だったとの公式見解を示した。
しかしこの例を除くと、サイバー攻撃に他国政府の関与が疑われても慎重に対応し、強力な証拠が出てくるまで様子を見る姿勢を示してきた。一方で民間のセキュリティー会社は独自の調査に基づき、こうした疑惑を公然と追及する傾向がある。