ロボットが代わりに教室へ、病気の子どもの孤独を癒やす
――あなたが提供するテクノロジーはどういった形でこれらの子どもたちを支えているのか。
「子どもたちが孤立感を覚えるのを防いでいる。テクノロジーを通じて家族や友人、教室とのつながりを確保している。心と体を同時に回復させる助けになっている」
「グラハムが自宅にいたときは、彼が学校や医療チーム、友人らと連絡を保つうえでコンピューターが本当に助けになった。ただ、あれは20年近く前のことで、インターネットはまだ黎明(れいめい)期だった。今の子どもたちはテレビ電話用のアプリやソーシャルメディアなど新しいテクノロジーを使うことで、はるかに多くのつながりを確保することができる」
「私の見るところでは、重い病気にかかった子どもたちの大半はただ普通の子どもでありたいと思っている。学校に行きたい、級友と一緒に過ごしたい思っている。そこで我々はそれを可能にするツールを提供している」
――ロボットのようなツールですね。子どもたちはロボットによりどんな体験が可能になるのか。
「我々の主要な目標のひとつは子どもたちと教室とをつなぐこと。これにより入院で学校の病欠が続いても教育を続ける助けになる。2012年からロボットを提供してきた。ロボット技術は本当に素晴らしい」
「ロボットにより子どもたちはリアルタイムで教室にいることができるようになる。ロボットは病院のベッドや自宅から操作することが可能だ。このため、子どもたちが登校できない場合は、タブレットやノートパソコンにログインしてロボットを呼び出すだけでいい」