米アップル、「インド製iPhone」の生産開始 月内に発売
ニューデリー(CNNMoney) 米アップルは18日までに、インドのバンガロールにある自社工場でスマートフォン「iPhone」の製造を始めたことを明らかにした。インド製のiPhoneは2週間以内に売り出す予定だという。
アップルによると、バンガロールの新工場ではまず、画面サイズ4インチの「iPhone SE」を製造。5月中に同国内向けに出荷を予定している。
インドのスマートフォン市場は年内に米国を抜き、世界で2番目の規模になる見通し。アップルは何年も前から同国でのシェア拡大に力を入れてきた。インド市場は現在、サムスン電子が優位を占めている状況だが、中国のオッポやビーボといったブランドの人気も伸びている。
アップルの進出はこれまで、外国のメーカーに対してインド国内での製造を義務付ける規定に阻まれてきた。
同社はティム・クック最高経営責任者(CEO)が昨年、インドを訪問するなどして政府との交渉を続け、バンガロール工場の建設を決断していた。工場は台湾の受託生産大手、緯創資通(ウィストロン)が運営する。
アップルはインド国内で地元の流通業者を通じて既に幅広い製品を販売しているが、輸入関税が原因でコストが大幅にかさんでいた。他のモデルもいずれインド国内で製造する計画があるのかどうかは不明だが、バンガロールで製造したiPhone SEの価格は、輸入品に比べてはるかに安くなる見通しだ。
インドでの生産と販売が首尾よく進めば、近いうちに現地初のアップル直営店が登場する可能性もある。