Wi―Fiの暗号化技術に脆弱性、ハッカー侵入の恐れ
サンフランシスコ(CNNMoney) インターネットへの接続に広く使われる無線LAN「Wi―Fi(ワイファイ)」の暗号化技術に脆弱(ぜいじゃく)性が見つかり、専門家らが一般ユーザーに注意を呼び掛けている。
ベルギーにあるルーベン・カトリック大学の研究者、マティ・バンホフ氏によると、Wi―Fiネットワークを保護するために使われている暗号化の仕組み「WPA2」に「KRACK」と呼ばれる脆弱性があることが判明した。
ハッカーがこれを悪用し、本来なら暗号で保護されているはずのクレジットカード番号、パスワード、電子メールやメッセージ、写真などの情報を盗み出す恐れがある。
同氏の報告によれば、特に危険性が高い基本ソフト(OS)はグーグルのアンドロイド6.0とリナックスだが、ほかにアップルのiOSやMacOS、マイクロソフトのウィンドウズなどを搭載した機器なども注意が必要だという。
ただ専門家によると、今のところこの脆弱性が野放しで悪用されたという報告はなく、すでに修正パッチなどの対策を取っている企業もある。
グーグルの報道担当者は問題を認識していると述べ、数週間以内に修正パッチを提供する方針を示した。マイクロソフトは先週公開したウィンドウズの更新プログラムで対策済み、アップルも全製品でパッチを適用済みとしている。