フェイスブック、黒人抗議運動の偽ページを放置か
ニューヨーク(CNNMoney) フェイスブック上で黒人の抗議運動を掲げた偽のページが開設され、1年以上にわたって放置されていたことが、CNNの調査で明らかになった。
偽ページは、警官による黒人射殺への抗議運動として全米に広がった「ブラック・ライブズ・マター(BLM、黒人の命も大事)」を掲げて2016年に開設されたとみられる。フォロワーは70万人近くと、BLMの公式ページの2倍を超え、BLM関連で最大規模のページになっていた。
CNNの調査によると、偽ページにはオーストラリアの全国労組職員、イアン・マッケイ氏という白人男性が関与していたとみられる。このページからは、同氏が登録した黒人人権運動を名乗る数十件のサイトに向けて多数のリンクが張られていた。リンクを投稿した人物の1人が偽ページの管理者とされていた。
CNNは先月、マッケイ氏に連絡を取ってフェイスブック・ページとの関係を尋ねた。同氏は自分が管理者ではないと強調し、BLM関連のサイトについては「個人的な趣味としてドメイン名を売買しただけ」と説明した。問題のページはその数時間後に活動を停止していた。
CNNの調べでは、このページからリンクしていた募金運動で少なくとも10万ドル(約1070万円)が集まり、その一部はオーストラリアの銀行口座へ送られていたことも分かった。