華為CFO、カナダを提訴 損害賠償求める
香港(CNNBusiness) カナダ当局に逮捕された中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟(モンワンチョウ)最高財務責任者(CFO)が、権利侵害があったとして損害賠償を求めカナダ当局を提訴したことが5日までにわかった。カナダ当局は米国からの要請を受けて同CFOを昨年12月に逮捕していた。
孟CFO側は訴状のなかで、違法な拘束や、憲法上の権利について知らされることなく3時間にわたって事情聴取が行われたなどとしている。また、電子機器や荷物についても逮捕を通知する前に違法に捜索したという。
ファーウェイは通信機器メーカーとして世界大手であり、米アップルや韓国サムスン電子と並ぶスマートフォンメーカーでもある。次世代通信規格「5G」でも主要な役割を果たすとみられているが、米国は国家安全保障の観点から、5Gネットワークへのファーウェイの参入を制限するよう関係各国に圧力をかけている。
米国は、ファーウェイと中国政府との関係から、同社製の機器が中国政府によるスパイ行為に使われる可能性があるとの見方を示している。ただ、こうした指摘を裏付ける明確な証拠は提示されていない。