世界最大の航空機が初飛行、ロケットの空中発射に向けて前進
(CNN) 世界最大の航空機「ストラトローンチ」が13日、米カリフォルニア州のモハベ空港から初の試験飛行に飛び立った。
同機は米マイクロソフトの共同創業者、故ポール・アレン氏設立のストラトローンチ・システムズ社が、人工衛星搭載のロケットを空中から発射させることを目指して開発している。
翼幅は史上最大の約120メートルとアメリカンフットボール場ほどの長さで、全長約73メートル、重量約230トン。双胴型の機体の両方に操縦室を備えているが、飛行時は一方だけを使う。
試験飛行では速度約280キロで高度約4600メートルに達し、2時間半後に無事帰還した。操縦士は「ほぼ予想通りに飛行できた。全体として素晴らしかった」と感想を述べた。
同社のジーン・フロイド最高経営責任者はモハベ空港の格納庫で記者会見し、「ついにやった」「感動的な瞬間だった」とコメント。昨年10月に死去したアレン氏の名前を挙げ、「何年も前からこの瞬間を想像していたが、想像の中でポールが隣にいないことはなかった」と語った。初飛行にあたり、アレン氏にそっと感謝の言葉を伝えたという。
28個の降着装置を備える/Stratolaunch Systems Corp
英実業家リチャード・ブランソン氏が率いる宇宙開発企業ヴァージン・オービットも、ロケット打ち上げ用の航空機を開発している。ボーイング747―400型機を改造した機体で、今年半ばには初の打ち上げを予定している。
ストラトローンチは今後さらに試験飛行を重ね、連邦航空局(FAA)の承認を得たうえで、来年中に初の衛星打ち上げを目指す。