スポティファイ、ペット向けの配信サービス開始 飼い主不在のさみしさ紛らす
ロンドン(CNN Business) 音楽配信を手掛けるスポティファイはこのほど、孤独なペットに聞かせるための音声や楽曲を提供するサービスを開始した。
スポティファイの登録者数は1億1300万人。新たなサービスでは「アルゴリズムで並べられた」ペット向けのプレイリストや、飼い主と一緒にいられない犬を落ち着かせることを目的としたポッドキャストを利用できる。
スポティファイによると、プレイリストはユーザーの好みやペットの種類に基づいて作られる。ペットは犬、猫、ハムスター、鳥、イグアナのイラストから選択するようになっている。また犬のためのポッドキャストは動物の専門家とともに制作したもので、「犬のストレスを軽減する助けになる」という。
ポッドキャストは5時間の番組2本で構成。安心感を与える人の声やリラックスできる音楽、雨音を含む環境音が流れる。人の声はテレビドラマで人気を集めた英国の俳優、ラルフ・アイネソンとジェシカ・レインが担当する。
ポッドキャストの制作に携わった英グラスゴー大学と英ヨーク大学の動物生理学者によると、番組を通じて聴覚的に満たされる犬たちは生理学の観点からよりリラックスできるようになるとみられる。家の外から聞こえる車の走行音やドアを強く閉める音、ごみの収集作業の音などに驚かされなくなる利点もあるという。
動物の福祉を推進する英国最大の団体、王立動物虐待防止協会はこうした取り組みを支持すると発表。ただ実際に飼い主がそばにいてあげるのが最良だとも強調した。