ビル・ゲイツ氏、マイクロソフトとバークシャーの取締役退任
ニューヨーク(CNN Business) 米マイクロソフトは13日、共同創業者のビル・ゲイツ氏(64)が取締役を退任すると発表した。ゲイツ氏は投資会社バークシャー・ハザウェイの取締役も退く。
マイクロソフトは声明で、ゲイツ氏退任の理由を「慈善活動に充てる時間を増やすため」と説明した。
同社のサティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)は声明で、「長年にわたりビルと共に働き、学びを得ることができ、大変名誉で光栄なことだった」と言及。「マイクロソフトは今後もビルの技術への情熱や助言を生かして、製品とサービスを進化させていく」と述べ、ゲイツ氏に謝意を示した。
ゲイツ氏は引き続きナデラ氏ら同社幹部の技術アドバイザーにとどまるという。
また、バークシャー・ハザウェイは米証券取引委員会(SEC)に提出した書類で、米クレジットカード大手アメリカン・エキスプレス(アメックス)の元CEO、ケネス・シュノールト氏がゲイツ氏の後任に就任すると明らかにした。ゲイツ氏は2004年からバークシャーの取締役を務めていた。
シュノールト氏はこれに合わせ米フェイスブックの取締役を退任する。シュノールト氏はアメックスの役職を退いた後、18年からフェイスブック取締役を務めていた。
ブルームバーグ通信がまとめた長者番付によると、ゲイツ氏は純資産が1000億ドル(約10兆8000億円)を超え、米アマゾンのジェフ・ベゾスCEOに次ぐ世界2位の富豪となっている。08年にマイクロソフトの第一線から身を引くと、その後は夫婦の財団を通じて世界の公衆衛生や産業育成、教育問題に取り組んできた。