ユーチューブ、豪スカイニュースの投稿を1週間禁止 「コロナ誤情報」で
香港(CNN Business) 米動画投稿サイトのユーチューブが豪保守系ニュース専門局「スカイニュース・オーストラリア」に対し、1週間の投稿禁止を言い渡していたことが分かった。新型コロナウイルス関連の誤情報を流したためとされるが、スカイ側は否定している。
ユーチューブによると、スカイニュース・オーストラリアは7月29日にルール違反の警告を受け、1週間にわたって動画の新規投稿やライブ配信を禁止された。同サイトの規定によれば、90日以内に3回の違反警告を受けた場合、チャンネル自体が削除される。
ユーチューブの報道担当者が2日に発表した。具体的にどの動画が違反したのかは明らかにせず、新型コロナウイルスの存在を否定したり、抗マラリア剤のヒドロキシクロロキン、抗寄生虫薬のイベルメクチンの使用を推奨したりする内容は容認しないと述べるにとどまった。
内容に十分な反論が含まれている場合は投稿を認めるが、違反動画にはこれが提示されていなかったとも説明した。
スカイニュース・オーストラリアは2日の声明で、同局の司会者が新型ウイルスの存在を否定したり、そのような動画が公開、削除されたりした事実はないと反論した。
同局のデジタル編集者、ジャック・ホートン氏は1日のオンライン記事で、ユーチューブの決定を「自由な思考に対する不穏な攻撃」と批判。マスクの有効性やロックダウン(都市封鎖)措置の正当性を議論した動画などが不適切とみなされたと述べ、ユーチューブによる検閲の一部は発言者の政治的信条を判断基準にしているとの見方を示した。
これに対してユーチューブ側は、実社会に害を及ぼす誤情報の拡散を防ぐための規定で、どの投稿者にも公正に適用していると強調した。