実は「おとりサイト」、殺し屋雇おうとした女を訴追 標的は元夫
「3人を殺害したいという女性からのメールだった。数時間後、この女性が殺害を望む人物の氏名と住所を書いた2通目のメールが届いた」(イネスさん)
相手はカナダに住む英国籍の女で、父の遺産を盗んだという3人の殺害を望んでいた。
イネスさんは友人の警官に相談し、この警官がカナダの警察に通報。女は逮捕されて殺人教唆の罪で数カ月間服役した後、英国に送還された。
「これが私にとって初めてのケースだった。9.20ドルのウェブサイトが3件の殺人を防いだ。それがこのウェブサイトの転機になった」
子どもを誘拐しようとした男も
18年に交際相手だった女性とその両親の殺害を依頼しようとしたバージニア州の男も、有罪を言い渡された。
地元紙の報道によると、この男には知的障害があり、殺し屋を装った警官に対し、元交際相手の3歳の娘を自分が引き取る目的で、3人を殺害したいと告げたという。
男は19年、殺人教唆の罪で10年の禁錮を言い渡された。
イネスさんのサイトには今も、ヒットマンを雇いたいという人からの依頼が届く。中には海外からの問い合わせもあるという。イネスさんは当分の間、殺人依頼者と警察を結び付ける役割を担い続ける意向だ。