故人の声で話す音声アシスタント 米アマゾン、アレクサの新機能開発

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音声アシスタントのアレクサに、故人の声で話す新機能を加える取り組みが進んでいる/Chloe Collyer/Bloomberg/Getty Images

音声アシスタントのアレクサに、故人の声で話す新機能を加える取り組みが進んでいる/Chloe Collyer/Bloomberg/Getty Images

(CNN Business) 米アマゾンは人工知能(AI)をテーマとした年次カンファレンスで22日、音声アシスタント「アレクサ」に人の声をまねさせる技術を開発していることを明らかにした。亡くなった家族の声を再現することも可能だとしている。

アマゾンが披露した動画の中で、アレクサが男の子に本を読み聞かせる声は、いつもの音声ではなく、この男の子の祖母の声だった。

同社のロヒット・プラサード上級副社長によると、1分足らずの音声があれば、特定の人の声を再現するのに十分なデータを収集できるという。この機能の提供開始がいつになるのかは明らかにしなかった。

アマゾンは、AIに「人間性」を付加するための新しい手段を模索している。「コロナ禍が続く中、私たちの多くが愛する人を失った」「AIに喪失の痛みを取り除くことはできなくても、その思い出を持続させることは間違いなくできる」とプラサード氏は力説する。

アマゾンは以前から、俳優のサミュエル・L・ジャクソンやメリッサ・マッカーシーといった実在の人物の声をアレクサの声に起用してきた。この数年で、人の声をAIで再現する技術はますます進化している。

例えば米番組司会者の故アンソニー・ボーディンの半生を描いたドキュメンタリー映画「ロードランナー」には、まるで本人が話しているように聞こえるが、実はAIで生成されたせりふがある(このケースに限っては、AIで生成された会話だったことを映画の中ではっきりさせず、ボーディンの遺産管理人の許可も得ていなかったことから物議をかもした)。

最近では喉頭(こうとう)がんのために声を失った俳優のバル・キルマーが新興企業のソナンティックと組み、新作映画「トップガン マーヴェリック」のためにAIを使って自分の声を再現した。

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