性的暴行998件、レイプ141件 米ウーバーが安全報告書公開

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米ウーバーが配車サービスに関する安全報告書で2019年から20年の性的暴行について公開した/Eva Marie Uzcategui/AFP/Getty Images

米ウーバーが配車サービスに関する安全報告書で2019年から20年の性的暴行について公開した/Eva Marie Uzcategui/AFP/Getty Images

(CNN Business)  米配車サービス大手のウーバーは6月30日に発表した安全報告書で、同社のサービスに関連して2020年はレイプ被害が141件、性的暴行被害が998件報告されていたことを明らかにした。

ウーバーが安全報告書を公表するのはこれが2回目。今回は19~20年の事案を対象としている。この中で同社は、「非性的部位への合意のないキス」からレイプに至るまで5項目の深刻な性的暴行について、3824件の報告が寄せられたことを明らかにした。

この件数は、19年12月の報告書に記録された17~18年の5981件に比べれば減少している。性的暴行事案で加害者として訴えられたのは43%が乗客で、この割合は、前回報告書の45%とほぼ同程度だった。

米国内での配車回数は2年間で21億回となり、前回報告書の23億回から減少。1日当たりの平均回数も310万回から280万回へと減少した。性的暴行の報告率は、前回報告書に比べて38%減ったとウーバーは述べている。

20年のレイプ報告141件は、247件が報告された19年より減少した。この間の配車回数は20年が6億5000万回、19年が14億回。レイプの報告があったのは全配車の0.00002%だった。

性的暴行の報告率の変化は、コロナ禍でウーバーの利用状況が変わったことや、安全対策および透明性に関する取り組みなど、さまざまな要因の影響を受けていると同社は説明する。

レイプ被害者のうち約91%は乗客で、約7%は運転手だった。被害者は女性が81%を占め、男性は約15%(前回報告書の約2倍)となっている。

報告書では、同社が講じてきた安全対策の成果も強調している。18年には新たな犯罪事件報告を監視する技術を使って運転手の素行を継続的にチェックする仕組みを導入。この機能によって、これまでに8万人以上の運転手が排除されたと報告した。

身体的暴行による死者は2年間で20人に上り、うち15人が乗客だった。ウーバーは死者の増加について「20年のパンデミック(世界的大流行)の間に始まった全米の殺人・暴行事件の統計と類似している」と説明する。ウーバーが絡む衝突に起因する自動車の死亡事故は101件報告された。ウーバーの車が関係する自動車の死亡事故は19年も20年も、全米平均の約半分だったとしている。

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