アマゾン、フェイスブックの偽レビューグループの管理者を提訴
(CNN) 米アマゾンは19日、7カ国のアマゾン・マーケットプレイスに投稿された偽レビューの売買を促進した疑いのある1万1000以上のフェイスブックグループの管理者を提訴したと発表した。
アマゾンによると、これらのグループの運営者は、金銭や無料の商品と引き換えに、偽の、あるいは誤解を招くような製品レビューを書いてくれる人を募集していたという。
この偽レビューを読んだ消費者が標準以下の製品や疑わしい製品を購入してしまう恐れがあるため、アマゾンは何年も前からこの偽レビューに悩まされてきた。また新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の影響で電子商取引の需要が急増し、悪質な業者が偽レビューで稼ぐ新たな機会と捉えたため、状況はさらに悪化した。
アマゾンは19日、今回の訴訟により、悪質な業者の特定や、業者が委託した偽のレビューの削除が可能になると述べた。同社の人的システムや自動化されたシステムではこうした詐欺師を捕捉することができなかったとしている。こうした業者に対する中止命令を求め、損害賠償、弁護士費用の支払いも請求する方針。
19日の訴訟は、フランス、ドイツ、イタリア、日本、スペイン、英国、米国のアマゾンのプラットフォームに偽のレビューが表示されるように導いたとされる行為を対象としている。アマゾンによると、偽のレビューはカーステレオからカメラの三脚まで、アマゾンで販売されているさまざまな製品のページに投稿されていたという。
アマゾンはフェイスブックの親会社メタに通報し、これまで5000件の偽レビューグループが削除されたとも公表した。メタの広報担当者は「この件でアマゾンと協力し、スパムや偽のレビュー対策で産業全体と連携を続ける」との声明を出した。