米アップル、1年ぶりの増収 中国では苦戦続く
(CNN) 米アップルが1日発表した2023年10〜12月期の決算は、売上高が1年ぶりの増加に転じた。アプリストア「アップストア」などでの記録的な売り上げが主な追い風となった。ただ、中国では依然として苦戦が続いている。
中華圏の売り上げは前年同期比13%減。対照的に、欧州や日本での売り上げは増加した。
決算発表翌日の2日には、近年になくリスクを取ったAR(拡張現実)対応の新ハードウェア「Vision Pro(ビジョン・プロ)」を発売する。
最近の分析によると、アップルは過去5年間、ビジョン・プロの研究開発に推計1000億ドル(約14兆6000億円)を投じたとされる。
アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)は声明で、iPhone(アイフォーン)の販売や、昨年10~12月期に過去最高を記録したサービス部門の売り上げが会社の成長をけん引したと説明した。
iPhoneの純売上高は1年前の657億ドルから697億ドルに増加した。ただ、投資サイト「インベスティング・コム」のシニアアナリストを務めるジェシー・コーエン氏は、中国の売上高を見ると、ファーウェイを含む地元企業との競争が厳しさを増し、予想を上回るペースでiPhone需要が減速している状況がうかがえると指摘する。
クック氏は中国での売り上げ減少に関する懸念にも言及し、「私は依然、長期的には中国に関して非常に楽観的だ」としている。