バイドゥ副社長が退職、厳しい職場風土を肯定し炎上 中国

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厳しい職場風土を肯定するSNSの動画が炎上し、バイドゥの幹部職を退いたチジン氏/Courtesy Qu Jing/Douyin

厳しい職場風土を肯定するSNSの動画が炎上し、バイドゥの幹部職を退いたチジン氏/Courtesy Qu Jing/Douyin

香港(CNN) 中国のインターネット検索大手・百度(バイドゥ)のチジン副社長兼広報部長が退職した。中国国営メディアが9日、バイドゥの内部関係者の話を引用して報じた。

チジン氏はこの数日前に厳しい職場風土を肯定するコメントを発信し、物議を醸していた。

同氏はSNS「抖音(ドウイン)」に投稿した一連の短い動画で、自身の仕事への情熱、厳しいマネジメントスタイル、直属の部下への絶え間ない要求について語り、過酷な労働時間と容赦ないプレッシャーにうんざりしている若い労働者たちの神経を逆なでした。

同氏はある動画の中で、中国が厳しい渡航制限と隔離を課していた新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)時に、50日間の出張を拒否した従業員を激しく非難した。「なぜ私が従業員の家族に配慮しなければならないのか。私は義理の母ではない。私はあなたより10歳も20歳も年上で子どもが2人いても、出張に苦痛を感じたり疲れたりしたことはない。夫が(自分と離れることに)耐えられないと私に言うとは何様なのだ」

同氏は別の動画で、ワーキングマザーとしての個人的な犠牲を分かち合った。熱心に働きすぎたために長男の誕生日や次男の学年を忘れてしまったが、「キャリアウーマンになることを選んだ」から後悔はしていないと語った。

同氏はさらに別の動画で「広報の仕事をするなら、週末に休もうと思わないこと」と語っている。「24時間携帯の電源を入れておき、いつでも対応できるようにしておくこと」

同氏はその日のうちに謝罪し、自分の投稿はバイドゥの考えを代弁するものではないと述べたが、同氏の激しい発言はすでに中国での反発を引き起こしていた。中国では以前から、特にIT業界において、若者が過重労働の文化や競争の激しい職業環境に不満を抱いている。

世間の怒りが高まり、同氏の個人アカウントに投稿された動画は削除された。

チジン氏は中国国営新華社通信の記者を経てPR業界に転身。2021年に中国通信大手の華為技術(ファーウェイ)からバイドゥに入社した。ファーウェイは積極的な企業文化で知られ、従業員はオオカミのような攻撃性、大胆さ、回復力を見習うことが期待される。

バイドゥの元社員によると、同氏はこのファーウェイの攻撃的な企業文化をバイドゥに持ち込んだ。同氏は大きなカルチャーショックを引き起こし、同氏の入社から数カ月以内にチームの約6割が退職したという。

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