世界的なシステム障害、専門家「過去最大のIT障害」 航空会社などで混乱

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大規模障害の発生時、旅行客が列をなす英ロンドン・ガトウィック空港の様子/Jack Taylor/Getty Images

大規模障害の発生時、旅行客が列をなす英ロンドン・ガトウィック空港の様子/Jack Taylor/Getty Images

(CNN) 航空会社や企業、緊急サービスに混乱を引き起こした19日の世界的なシステム障害について、サイバーセキュリティーの専門家トロイ・ハント氏は同日、「過去最大のIT障害」になる可能性があるとの見解を示した。

ハント氏はX(旧ツイッター)への投稿で「判断するのに時期尚早だとは思わない。これは過去最大のIT障害になる」との見方を示した。

そのうえで「これは基本的に、2000年問題に関して我々が心配していた事態だ。ただ今回の場合、実際に障害が発生した」と指摘した。

今回の障害の規模や影響が2017年に起きたサイバー攻撃「NotPetya」に匹敵するかはまだ分からない。この攻撃についてはクレムリン(ロシア大統領府)の関与を指摘する声が多かった。当初はウクライナのコンピューターを標的にしていたが、その影響は世界中の企業に拡大。米ホワイトハウスは「史上最も破壊的で高く付くサイバー攻撃」を起こしたとしてロシアを非難した。

21年にも、サーバーやデータセンターのCDN(コンテンツ配信網)を手掛ける企業「ファストリー」によるソフトウェア・アップデートの問題を受け、世界的なインターネット障害が発生した。

23年1月には、米連邦航空局(FAA)で起きたコンピューター障害が原因となり、航空機の欠航や遅延が大量発生したが、他分野への直接の影響はなかった。

先月には、ソフトウェアプロバイダーの「CDKグローバル」でサイバー攻撃によるとされるシステム障害が発生。米国の自動車販売店で混乱が起き、顧客とのやり取りや注文、売り上げの追跡が困難になった。複数の情報筋がCNNに明かしたところによると、CDKグローバルは障害を収束させるためハッカーに身代金2500万ドル(約39億3000万円)を支払ったという。

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