独、国内の5G通信網から中国2社の製品排除へ 安保対策

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独ベルリンにあるファーウェイの店舗=2023年9月撮影/Krisztian Bocsi/Bloomberg/Getty Images

独ベルリンにあるファーウェイの店舗=2023年9月撮影/Krisztian Bocsi/Bloomberg/Getty Images

ロンドン/ベルリン(CNN) ドイツ内務省は13日までに、国内の高速通信規格「5G」の通信網の機器から中国の「華為技術(ファーウェイ)」、「中興通訊(ZTE)」両社の製品を今後5年で排除するとの方針を明らかにした。

ドイツを含む欧州諸国と中国との貿易関係は中国の国家補助金の問題などが原因で既にきしんでおり、ドイツの今回の措置がさらなる悪化を招く可能性もある。

ドイツ国内のボーダフォン、ドイツテレコムやテレフォニカなどの主要通信企業は中国2社の機器を2026年末までに5Gの「基幹通信網」から締め出すことで合意。29年末までには基地局やアンテナを含む転送ネットワークなどでも他の製品への切り替えを図るとした。

ドイツのフェーザー内相は声明で「安全保障上のリスクを低下させ、これまでと違い一方的な依存関係を続けることを回避しなければならない」とした。ドイツ政府もこの声明の中で、「破壊工作やスパイ活動の危険性」に触れながら、「安全かつ強靱(きょうじん)」な通信インフラの重要性を強調した。

ファーウェイはCNNに寄せた声明で、自社の技術がサイバーセキュリティー上でリスクがあることを示す特定の証拠などはないと主張。在独の中国大使館は中国企業の利益を守るため「必要な措置を講じる」とした。ドイツの今回の動きは両国間の相互信頼を深刻に損ねるとも警告した。

ドイツにとって中国は最大の貿易相手国。ただ、2国間の関係は最近、摩擦が目立ち、独政府は先週、自国の自動車企業「フォルクスワーゲン」の子会社の中国国営企業への身売りを安全保障対策を理由に阻止し、中国の反発を招いた。中国と欧州連合(EU)は現在、域内へ輸入される中国製電気自動車への追加課税をめぐって対立してもいる。

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