米政府、グーグルの事業分割を検討 独占是正で
(CNN) 米司法省は8日、米IT大手グーグルの中核事業をめぐり、検索事業を、基本ソフトウェア(OS)「アンドロイド」やウェブブラウザー「クローム」、アプリ配信サービス「グーグルプレイ」などから分割することを推奨する可能性があると明らかにした。企業の事業分割としてはAT&T以来、約40年ぶりの大型案件となりそうだ。
グーグルをめぐっては、連邦地裁が8月、検索事業について、反トラスト法(独占禁止法)に違反しているとの判決を下していた。
司法省は裁判所に提出した書類の中で、グーグルは事業分割によって、クロームやグーグルプレイ、アンドロイドなどの製品を通じてグーグルの検索およびグーグルの検索関連の製品や機能を競合や新規参入者よりも有利に使うことができなくなると説明した。
グーグルはブログへの投稿で、政府の計画について「過激」と指摘し、顧客の体験を悪化させる可能性があると述べた。グーグルは事業分割について、アンドロイドとクロームを破壊し、人工知能(AI)の技術革新を妨げ、競合他社との個人情報の共有を強制し、人々のプライバシーを侵害する恐れがあるとした。
米政府は訴訟で、グーグルが複数の連動する戦術や自社が管理する製品を利用して検索分野で競合他社を締め出しており、消費者にはほとんど選択肢がなく、検索エンジン市場の革新性が低いと主張していた。