2022年、未来の交通手段はどう変わる?
ロードトレインの実験を行ったボルボの科学者は、コンピューター制御の自走車の運転席に座った経験について、「最初は不思議な感覚だったが、30秒もすると慣れた」と振り返る。そのうちに道路から目を離し、携帯メールを読んだり書いたりするようになった。
ただし居眠りをするのは勧められないという。ロードトレインは異変を察知すると大音量の警報が鳴り、運転席が激しく振動する。運転手は10秒以内に運転を引き継がなければならない。
鉄道の旅
米国では列車を利用する乗客が増え、主要都市を結ぶ長距離列車アムトラックの今年の乗客数は、営業開始以来の最多を記録した。
サービスの向上や予算の増額により、車ではなく鉄道を利用する人は今後も増加が期待できるという。カリフォルニア、イリノイ、ノースカロライナ、バージニアなどの各州では、09年の米政府の景気刺激策の一環として、地域の各都市を結ぶ身近な輸送手段として鉄道網の整備が進んでいる。
それでもまだ、米国で列車を利用する乗客数は、アムトラックや通勤列車を合わせても年間約5億人程度。これと比較すると英国は11年の実績で13億5000万人、ドイツやインド、中国、フランス、ロシア、韓国なども10億人を超えている。