絶滅危機のウミガメ保護へ、モルディブの高級リゾートで進む取り組み
ル・ベール氏は「(現在の取り組みは)手元の課題に対して不十分であり、失望している」とし、「モルディブにあるすべてのリゾートが同様のセンターを持てると思う。そうすれば、今は1つしかないセンターがいずれ100に増えるだろう。そうなれば状況も一変するだろう」と付け加えた。
ル・ベール氏は、問題は関与の確保だとし、フォー・シーズンズ・ランダー・ギラーヴァルのセンターが成功しているのは、同リゾートの経営者が、各プロジェクトが必要なリソースを確実に入手できるようにしているためだと指摘する。
リゾートの宿泊客にいかにして記憶に残るような経験を提供し、変化を促すかという課題もある。
ル・ベール氏は、「われわれが人々を教育しようとする際に直面する課題のひとつは、休暇でモルディブを訪れる人々にいかにアピールするかだ。モルディブを訪れる人々に、モルディブ滞在中に覚えてもらいたい最も重要なメッセージをいかに伝えるかが問題だ」と語った。
マリーン・ディスカバリー・センターでは、サンゴ礁の回復や、オニイトマキエイの保護、ウミガメの救助と保護といったさまざまな環境関連のプロジェクトに取り組んでいる。センターでは社会の認知度の向上や知識の拡大にむけて、宿泊客をこうしたプロジェクト全てについて参加を呼び掛けている。