米サンフランシスコの名所「ロンバード通り」、車の通行有料化を検討
(CNN) サンフランシスコの観光名所、ロンバード通りの曲がりくねった急坂で渋滞が日常化していることから、車での通行を有料化する案が検討されている。
サンフランシスコの監理委員会は今月16日、ロンバード通りの坂道を通る車に事前予約と料金の支払いを求める州法案を全会一致で承認した。
今年2月に作成された同法案の文言によると、坂道を訪れる観光客は年間200万人以上。毎日最大10時間も車が列を作り、渋滞を引き起こしている。この結果、通り沿いや周辺の住民の安全と生活の質が損なわれているという。
サンフランシスコの観光名所、ロンバード通り/Getty/Stacy Gold
法案は車の通行を予約制とし、平日5ドル(560円)、土日や祝日は10ドルの料金を徴収するという試験的な制度を提案している。
坂道を車で通る場合は日時を事前に申請しなければならない。ただし、料金制度は歩行者には適用されない。
道路を私有化する、曲がった道をまっすぐにする、完全に通行禁止とするなどの選択肢は検討から外された。
世界の観光地には、訪問者の増えすぎに似たような対策を取っている例もある。
イタリアのベネチアでは市内のホテルに宿泊しない日帰り客から新たな税金を徴収し、観光地のごみ収集費用などにあてている。
世界遺産に登録されているペルーのマチュピチュとインドのタージマハルはどちらもチケットを値上げし、観光客が特定の時間に集中しないよう分散させるシステムを導入した。