カンタス、世界最長の直行便機材を決定へ シドニー、ロンドン間
(CNN) オーストラリア最大手のカンタス航空は2023年までの実現を目指すシドニー発、ロンドン行きの直行便路線に導入する旅客機の機材を近く選ぶ方針をこのほど明らかにした。
同航空のアラン・ジョイス最高経営責任者(CEO)は、航空機製造大手の米ボーイングと欧州エアバスに今年8月を期限に機種に関して最良かつ最終的な提案を示すよう要請。CNNの取材に調達価格、機能やエンジンの修理管理などの面での保証が盛り込まれると期待した。
ボ社の777―8型機の改良型やエアバスの350型機の2モデルが候補として浮上。この2社への要請は2017年にさかのぼり、新たな水準に到達する燃費効率の実現が課題として突き付けられた。
カンタスはまた、候補機材の性能として乗客300人以上の収容能力、4区画に分けた座席配列なども要求。機材の引き取りは22年末を計画している。
同直行便の距離は1万7000キロで所要時間は21時間を想定。実現した場合、シンガポール航空が昨年10月に就航させたシンガポール、ニューヨーク間の路線を上回る世界最長の直行便となる。
シンガポール航空の同便には超長距離用のA350ー900ULR型機を使用。エアバスの報道担当者は、A350-1000型機を含めた2機種はシドニー、ロンドン間の路線にも対応出来るとの自信を見せた。
カンタスは昨年、豪州西部パースとロンドンを結ぶ初の直行便を開設した。機材はボ社の787型機で所要時間は17時間。
ジョイスCEOはシドニー、ロンドン間の直行便路線について注目を浴びて虚栄心を満たすためではなく、コストの効率面をにらんだ事業とも強調した。