旅先で入れた恥ずかしいタトゥー、20年後にカバーアップしてみた
私の場合は、有能な彫り師のバード氏が親身になって協力してくれた。自分の人生の特別な場所に関連するいくつかのデザインを検討した後、同氏がカバーアップを行った。
既存のタトゥーは横に長く、さらに新しいタトゥーは背中の上の方まで入れたいという私の希望もあり、新しいタトゥーをちょうどいい大きさに調節する作業は困難を極めた。
私は計3回のセッションを行い、各セッションは4~5時間で、施術の終了まで数カ月を要した。
各セッションの1時間前に麻酔クリームが塗られた。クリームのおかげで痛みは最小限に抑えられたが、その効果は数時間しか持続しない。毎回、最後の方は歯を食いしばり、汚い言葉を発しながら痛みに耐えた。
しかし、それだけの価値はあり、タトゥーは大満足の出来栄えだった。細部が素晴らしい上に、元のタトゥーも全く見えなくなった。
優良なスタジオを見つけることの重要性
バンコクでタトゥースタジオを営むトネロ氏から、タトゥーを入れたいと考えている人々に向けた多くのアドバイスをもらった。その大半は、旅行中か自宅にいるかにかかわらず役立つアドバイスだ。
まずトネロ氏は、「タトゥーを入れる上で最も重要なのは、そのタトゥーが自分にとって何らかの意味があるかを自問することだとわれわれは考えている」と説明する。
「人は年齢を重ねるうちに趣味嗜好も変わるが、そのタトゥーが見事な出来栄えで、それを入れた当時自分にとって意味があったのであれば、後々後悔することはめったにない」(トネロ氏)
トネロ氏の2つ目のアドバイスは、必ず自分で情報収集を行い、評判のいいスタジオを見つけるということだ。
「(各スタジオの)レビューを確認したり、ウェブサイトを読んだり、ソーシャルメディアや所属する彫り師のポートフォリオをチェックすることが重要」(トネロ氏)。
そのスタジオに店独自の施術方法について問い合わせることも恐れてはいけない。評判のいい店なら快く客の不安に対処してくれるはずだ。
一方で、外国にいるときには言葉が問題になる場合がある。
トネロ氏は「旅行者はたいてい不安を感じるのが当たり前だ。タトゥースタジオときちんとコミュニケーションを取れるか、自分の考えを理解してもらえるか、心配になるのは仕方がない」とし、さらに次のように続けた。
「彫り師と客のネット上でのやりとりがうまくいかなかったために彫られてしまったおかしなタトゥーを見かけたことがあるだろう。あれは見る分には面白いが、もし自分に起こったら笑えない!」