韓国が定めたキムチの中国語表記、再び「文化戦争」の火種に
この問題は反中国人感情を再燃させ、「韓国内の中国文化を抹消」することを求める声が高まった。
今年6月には、韓国グループ「BTS(防弾少年団)」が出演した番組の中国語字幕でキムチが「泡菜」と訳される事態が起き、多くの韓国人ネットユーザーの怒りが爆発。中国の泡菜を宣伝する翻訳だと主張するコメントがあふれた。
番組に関与していた韓国最大の検索エンジン「NAVER(ネイバー)」はこの翻訳について、韓国文化・スポーツ・観光省の最新の翻訳指針に沿ったものだと説明した。
その約1カ月後、同省は新指針を発表し、キムチの訳語を「辛奇(シンチ)」に変更した。
一部の企業はすでに今回の名称変更に対応しているものの、新名称は中韓両国のネットユーザーに不評なようだ。
中国のSNSウェイボーでは、新名称に関する記事へのコメントは大半が否定的だ。一部のユーザーは、キムチは中国の泡菜の影響を受けた料理だとして、辛奇(シンチ)という言葉の使用を拒否。泡菜とキムチの違いは分かるものの、中国語でキムチをどう訳すか指示されたくないというユーザーもいる。
あるユーザーは「なぜ韓国人が提案する『辛奇(シンチ)』という訳語に我々が対応しなくてはならないのか、理由が分からない」と述べた。
13年に名称変更の試みが失敗したのは、中国語話者の大半が『辛奇(シンチ)』という言葉を使わなかったからだと、専門家は指摘する。それは今回も変わりそうにない。