コロナで失業した女性客室乗務員、憧れのパイロットに挑戦 英
単独飛行
今やハズラティさんは単独飛行が可能になったが、まだ1人での操縦は「心もとない」と認める。
「しかし、この日課と課題が好きでたまらない。これらをこなすために自分の能力やエネルギーをフルに活用している。また地図や航空図の作成など、地上での作業も飛行中に効果を発揮する」とハズラティさんは言う。
無論、客室乗務員が最高のパイロットになれると誰もが考えているわけではない。客室乗務員は社交的なことで知られるが、一方パイロットたちは、自分たちは生真面目で面白味に欠けるが、冷静に飛行機を操縦するには最適だと冗談を言う。
しかし、ハズラティさんは「それはやや時代遅れの固定観念で、私がいっしょに飛行したパイロットの多くは大変素晴らしい人柄だった」と言う。
自家用操縦士免許(PPL)取得に必要な訓練を修了するため奨学金を受けた/Courtesy Jordan Hazrati
無論、パイロットは客室乗務員よりも「上位」に見られることも多い。
この点についてハズラティさんは、たしかに航空業界の一部ではそのような「序列」が存在し、パイロットは専門職として扱われる一方、客室乗務員はカスタマーサービスとみなされることがあると認めた上で、しかし、パイロットと客室乗務員は互いの価値を認め合う1つのチームだと語る。
またハズラティさんは、将来パイロットになった時に過去の客室乗務員としての経験が役立つことを願っている。
「(将来勤務する)航空会社から、私ならパイロットと客室乗務員の格差を埋められると言ってもらえるとうれしい。両者の間の垣根は取り除く必要がある」(ハズラティさん)