クリスタル・キャビン・アワード、最終候補に選出された革新的なアイデアを紹介

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ナローボディー機のビジネスクラスをイメージした「フロントロウ・ビジネスクラス・リトリート」/Adient Aerospace in cooperation with Boeing EnCore Interiors

ナローボディー機のビジネスクラスをイメージした「フロントロウ・ビジネスクラス・リトリート」/Adient Aerospace in cooperation with Boeing EnCore Interiors

アディエントの営業・マーケティング担当ディレクター、ステファニー・フォーク氏は、22年初頭から取り組んできたこのコンセプトについて、「ナローボディーのキャビンにワイドボディーの体験をもたらすという設計上の挑戦」からインスピレーションを得たと述べている。

「ナローボディー機は性能が向上するにつれ、長距離飛行の任務も担うようになり、より遠くまで飛行するようになった。その結果、ワイドボディー機と同等の快適性や機能が求められるようになった」とフォーク氏は説明した。

ワイドボディー機のビジネスクラスでは豪華な体験が可能だが、ナローボディー機では通常、足元のスペースが少し広くなり、高級な食事や飲み物が提供されるだけだ。

アディエントとボーイング・エンコア・インテリアズは、ランクアップした短距離路線のビジネスクラスをイメージした。フラットなベッド、広い収納スペース、ミニバー、図書室、他の乗客とミーティングや会話などができるスペースだ。

フォーク氏は、このコンセプトはすでに航空会社から「多くの関心と好意的なフィードバックを得ている」と述べている。

アディエントが既存のキャビン構造の制約に対応した一方で、スペインの建築会社タイエ・デ・アルキテクトゥーラT36のコンセプト「マルチキャビン」は、飛行機のキャビンを完全に見直すことを目指している。

タイエ・デ・アルキテクトゥーラT36は、2階建ての独立した三つのエコノミーキャビンをイメージしたコンセプトを提案した。設計者によれば、その目的は「中央座席に別れを告げること」。機内には現実の窓と仮想の窓が混在している。

このデザインでは非常口の状況が分かりにくくなるものの、機内の座席数は増えるため、航空会社にとっては魅力的だという。

ショートリスト入りしたもう一つのコンセプト「ユーフォニー」は、フランスの航空機内装を手掛けるサフランシートが、オーディオテクノロジー企業のデビアレと共同で製作した、機内エンターテインメントの向上を目指した新しい座席のコンセプトだ。

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