ボローニャの斜塔、「突然の倒壊」の可能性 市が対策立案
ガリセンダの塔の傾斜は4度と、有名なピサの斜塔の5度に比べるとやや少ない程度。ダンテが神曲「インフェルノ」を創作した14世紀初めには既に傾いており、ダンテは塔の傾いた側を見上げた際の目がくらむような感覚を描写していた。隣には2倍の高さのアジネッリの塔があり、こちらは先月まで観光客に公開されていた。
ボローニャ市長は10月に、2つの塔の周辺の立ち入り禁止を命じたが、これは安全対策よりも調査の目的だった。ガリセンダの塔の周りには音響センサーが設置されてひび割れやきしみの音を監視。両方の塔に設置された振り子では、通常の振動が基準値を超えていないかどうか確認している。
この調査で、ガリセンダの塔の基盤の圧縮が増大しているだけでなく、塔の傾きが東または南東の方角から南の方角へと90度変化し始めていることが分かった。
市の広報によると、状況は7月以来、確実に悪化を続けている。