トリュフ犬30頭が毒殺被害 巨額が動く業界の裏事情 イタリア
ローマ(CNN) イタリア中部アブルッツオ州とミリーゼ州で、貴重なトリュフを探すために高度な訓練を受けたトリュフ犬30頭以上が毒殺される事件が起きた。
事件が起きたのは11月中旬。地元警察の動物保護班によると、メタアルデヒドやストリキニーネと思われる毒物を混入したミートボールが飼い主の目の届かない場所に隠されており、犬たちが見つけて食べていた。
トリュフ犬が殺されたのはこれが初めてではなかった。動物保護団体によると、イタリア全土で年間平均10頭前後のトリュフ犬が殺されている。地元の狩猟協会によると、被害は報告されない場合が多く、実際の数はもっと多い可能性がある。
気候変動の影響でトリュフの供給量は減り、値段は一層高騰している。トリュフが繁殖するためには湿り気の多い森林を必要とする。しかし今年は記録的な猛暑と干ばつで、イタリアは例年以上に大きな影響が出ていた。
一方で、世界のグルメ需要はここ数年で急増し、価格を押し上げている。