エベレストの全登山者に追跡チップ使用義務づけ ネパール

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エベレスト登頂を目指す登山者の列。2021年に撮影/Lakpa Sherpa/AFP/Getty Images/File

エベレスト登頂を目指す登山者の列。2021年に撮影/Lakpa Sherpa/AFP/Getty Images/File

(CNN) 2024年のエベレスト登山シーズンを前に、ネパールが入山を許可する際の新たな条件を発表した。全ての登山者に追跡チップのレンタルと登山中の使用を義務づける内容だ。

ネパール観光省の責任者によると、既にチップを使用している登山グループもいるが、これからは全登山者にチップ装着が義務づけられる。

「今後は事故が起きた場合、捜索・救助に要する時間を短縮できるだろう」(同責任者)

説明によればチップの料金は各10~15ドル(約1500~2250円)で、登山者の上着に縫い込まれる。下山後は外されて政府に戻され、次の登山者のために使用される。

追跡チップは全地球測位システム(GPS)を活用し、衛星と情報を共有する。

上記の責任者はチップについて「ある欧州の国」で製造されているとしたが、具体的な国名などは明らかにしなかった。

エベレスト登頂に挑む人々の多くは、ネパール側から1人1万1000ドル(約170万円)の入山料を払って山頂を目指す。登山の装備に加え食料、予備の酸素、シェルパなどを用意すれば費用の総額は3万5000ドル以上になる。

昨年、ネパールは過去最多の478人に入山許可を出した。登山中の死亡は12人確認され、5人は正式に行方不明となっている。

「世界の屋根」の異名を取る高山地帯での救助活動は、最良の状況下であっても危険が伴う。

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