伊独裁者ムソリーニの専用防空壕を一般公開、旧豪邸内外に三つ

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ムソリーニが地下6メートルに造らせた強化コンクリート製のバンカー/Sovrintendenza Capitolina ai Beni Culturali

ムソリーニが地下6メートルに造らせた強化コンクリート製のバンカー/Sovrintendenza Capitolina ai Beni Culturali

(CNN) 第2次世界大戦時にファシスト政権を率いた独裁者として知られるイタリアのムソリーニ元首相が、ローマの豪邸などに自らと家族のために築いた地下防空壕(ごう)などの一般開放がこのほど始まった。

同国が2次大戦に参戦したのは1940年6月。ムソリーニはすぐさま29年から住み続けていた豪邸「ビラ・トルロニア」で防空壕の建設に取りかかっていた。完成したり造ろうとしたりしたものは三つあり、最初は40年に古いワイン貯蔵庫を改造していた。

翌年には、敷地内にある建物の一つに別の壕を用意した。内部の部屋は厚さ約120センチの強化コンクリートで補強され、ガス流入を阻止するドア、空気浄化や換気の装置も備えていた。

地下にバンカーが設置されている「ビラ・トルロニア」の建物/Sovrintendenza Capitolina ai Beni Culturali
地下にバンカーが設置されている「ビラ・トルロニア」の建物/Sovrintendenza Capitolina ai Beni Culturali

ムソリーニはこの建物の正面部分の深さ約6メートルの地下に装甲能力を有するバンカーも計画。十字形に設計され、通路の長さは約15メートル、幅は約2.5メートルで、厚さ約4メートルの強化コンクリートが使われた。工事は42年12月に始まったが完工できなかった。ムソリーニが43年7月25日に逮捕された後、防水ドア、換気装置やトイレが不備な状態で発見されてもいた。

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