北朝鮮の白頭山、ユネスコ世界ジオパークに認定 伝説の聖地、抗日の歴史も
地理的重要性
ユネスコの委員会は白頭山のジオパーク認定にあたり、火山遺産や氷河の浸食によってできた渓谷、岩が連なる平原の世界的重要性を指摘した。
さらに、1000年以上前の西暦946年に起きた白頭山の「ミレニアム噴火」にも言及している。この噴火は歴史上有数の大噴火だった。
ユネスコによると、世界ジオパークは現在、49カ国に200カ所以上ある。白頭山の中国側は昨年、中国名の「長白山」としてユネスコの世界ジオパークに登録されていた。
北朝鮮は中国より1年早い2019年にジオパーク登録を申請していたが、コロナ禍で北朝鮮側の現地調査が遅れていた。
登録を受けて北朝鮮は、白頭山をジオツーリズムの観光地として売り込み、自然の驚異と朝鮮の伝説を宣伝しようとするかもしれない。
17年に白頭山を訪れたCNN記者は、辺境の農村を通り抜けて同地に到達。カメラを見て逃げて行った子どもたちは、外国人を見たことがなかったらしいと伝えている。最も近い三池淵市には金日成碑が点在していて、建物には日本軍との戦闘の傷跡が残っていた。