クリントン元大統領「イランの説明は信用できない」 核問題で
(CNN) クリントン元米大統領は25日に放送されたCNNの番組で、核兵器開発は目指していないというイラン政府の説明は信用できないと語り、国際社会は同国のアフマディネジャド大統領に対し、査察を受け入れるよう圧力をかける必要があると訴えた。
アフマディネジャド大統領が、同国の核開発は平和利用のみが目的だと主張していることについて、クリントン氏は「彼らはユダヤ人虐殺を否定し、イスラエルに脅しをかけ、米国は悪だと言い、あらゆることをやっておきながら、自分たちを信用しろと言っている」と批判した。
もしイランが核兵器を手にした場合、「その報いは計り知れない」とも述べ、同地域のほかの国も核兵器を持とうとするだろうと予想。核兵器の数が増えるほど、盗まれたりテロリストの手に渡ったりする可能性も大きくなると警鐘を鳴らした。
クリントン氏はまた、イランの大量破壊兵器使用が懸念される現在の状況は、2003年のイラクとは状況が異なるとの認識を示した。米国は同年、当時のフセイン政権が大量破壊兵器を持っていると主張して開戦に踏み切ったが、結局そうした兵器は見つからなかった。
イラクの場合、「核に関する信頼できる証拠は存在しなかった」のに対し、イランは「(核開発用のウラン濃縮に必要な)遠心分離機を持っていないふりさえしていない」とクリントン氏は指摘している。