男性器の凍傷と切除で「多大な苦痛」、1000万ドルの賠償請求 米国
(CNN) 米ケンタッキー州に住む男性が、退役軍人病院で受けた処置のために男性器に重度の凍傷を負い、一部を切除しなければならなくなったとして、米政府を相手取って1000万ドル(約7億8000万円)の賠償を求める訴えを起こした。
訴訟は元陸軍兵のマイケル・ナッシュさん(61)が原告となり、連邦裁判所に1日に起こした。訴状によると、ナッシュさんは2010年10月に同州の退役軍人病院で性器インプラントの交換手術を受けた。手術後に患部の痛みと腫れを和らげるため、看護師が性器の上に保冷剤を置いたという。
しかしこの保冷剤が19時間連続して置かれたことから、重度の凍傷になって組織が壊死し、その後ひどい痛みを訴えていたにもかかわらず退院させられたという。
2週間後、ナッシュさんは性器の一部を切除する手術を受け、「多大な精神的苦痛を味わい、心的外傷を受けた」と主張している。術後はカテーテルの挿入が必要になって性的機能は失われ、いずれ再建手術が必要になる見通しだという。弁護士は「男性が男性であることを奪われた時の影響は想像を絶する」とコメントしている。
ナッシュさんは1960年代に陸軍に所属していた退役軍人。退役軍人省は訴訟についてコメントを避けた。