米副大統領候補者のテレビ討論、外交や経済問題で応酬
(CNN) 11月の米大統領選に向けた副大統領候補のテレビ討論が現地時間の11日夜、ケンタッキー州ダンビルで行われ、民主党のジョー・バイデン副大統領(69)と、共和党の副大統領候補ポール・ライアン下院議員(42)が1度きりの対決に臨んだ。先の大統領候補者討論会で共和党のロムニー氏有利に傾いた形勢を、バイデン副大統領が立て直せるかどうかにも注目が集まった。
討論は、在リビア米領事館が9月11日に襲撃された事件についての論議で幕を開けた。米国人をテロから守れなかったオバマ政権の失策としてこの事件をやり玉に挙げたライアン氏に対し、バイデン氏は、ライアン氏が支持していた予算案に従えば、外交施設の警備費なども削減されていたはずだと述べ、「彼が言ったことで正確なことは1つもない」と反撃した。
経済問題に論議が移るとバイデン氏は、「米国人の47%は政府に依存している」としたロムニー氏の失言を引き合いに出して攻勢をかけた。一方、ライアン氏はバイデン氏の地元で失業率が悪化していることを材料に、雇用や景気の問題をめぐって政権批判を展開した。
このほか医療保険改革、宗教と人工妊娠中絶の問題などをめぐっても激論が交わされた。
評論家らは今回の討論内容について、前回の大統領候補者討論会に比べると、はっきりとした勝敗を付けがたいと論評している。
次の討論会は16日にニューヨーク州ヘムステッドのホフストラ大学で開かれ、オバマ大統領とロムニー氏が再び対決する。