米国の2012年は観測史上最高の暑さ 海洋大気局
(CNN) 米海洋大気局(NOAA)は8日、米本土の2012年の平均気温が過去最高を記録したほか、ハリケーンや干ばつといった自然災害は過去2番目に深刻だったと発表した。
NOAAによると、アラスカとハワイを除く米48州の12年の平均気温は華氏55.3度(セ氏12.9度)となり、これまでの最高だった1998年の記録を抜いた。20世紀の平均気温に比べると華氏で3.2度高かった。州ごとにみると、全48州で平均気温が平年を上回り、19州で過去最高を記録した。
一方、10億ドル(約870億円)以上の被害を出した自然災害は11件に上った。一時米本土の61%を覆った干ばつは、不作や山火事などの被害をもたらし、13年は食糧価格の上昇も予想される。
10月にはハリケーンから温帯低気圧に変わった「サンディ」の直撃で、米国で110人以上、カリブ海とカナダで約70人が死亡。被害額はニューヨークとニュージャージーの2州だけで800億ドル(約7兆円)前後と推定されている。
平均気温の上昇と地球温暖化との関係を指摘する声もある。NOAAによれば、1895年に観測が始まって以来、平均気温が高かった上位10年のうち、7年までが1990年以降の記録だった。
米環境保護団体の専門家は「2012年(の気温が)新たな標準となる可能性は十分ある」と指摘している。