米ロイターの編集者、ハッカー集団と共謀の罪で起訴
ニューヨーク(CNNMoney) 米ロイター通信の編集者がハッカー集団「アノニマス」と共謀して元勤務先のネットワークへの不正侵入に関与したとして、14日に米カリフォルニア州の大陪審に起訴された。司法省が発表した。
起訴されたのはロイターのソーシャルメディア編集者、マシュー・キーズ被告(26)。昨年逮捕されたアノニマスの元メンバーが、米連邦捜査局(FBI)に提供した情報が発端となった。
起訴状によると、キーズ被告は米メディア大手トリビューン傘下のカリフォルニア州の放送局を2010年10月に解雇された。その2カ月後、トリビューンのサーバーへのログイン情報をアノニマスに提供。アノニマスのメンバーとチャットで会話し、この情報を使って不正侵入するようそそのかしたとされる。
少なくとも1人が実際にこの情報を使ってトリビューンのサーバーにログインし、ロサンゼルス・タイムズのウェブサイトに掲載されたニュース記事を改ざんした。
キーズ被告とアノニマスのメンバー「シャーピー」がネットで交わしたとされるチャットの記録も開示された。実はこの「シャーピー」が、FBIに情報を提供した人物だった。
キーズ被告は、保護されたコンピュータの破壊を目的とした情報伝達などの罪に問われており、有罪になった場合、25年以下の禁錮や75万ドル(約7200万円)の罰金を言い渡される可能性がある。
ロイターは、キーズ被告の訴追については認識しており、法律違反や倫理違反は処罰の対象になる可能性もあるとしながらも、キーズ被告が訴追される原因となったのはロイターに入社する2年前の2010年の行為だったと指摘している。