米国防総省当局者、「北朝鮮挑発」を自認 発言トーンダウンへ
ワシントン(CNN) 北朝鮮が挑発的言動を激化させ、米国との間で軍事的緊張が高まる中、米国防総省の当局者は4日、米軍の配備強化が事態を一層緊迫化させた可能性があるとの認識を示し、米国が北朝鮮に対する発言のトーンダウンに努めていることを明らかにした。
国防総省当局者はCNNの取材に対し、「我々は北朝鮮が威嚇を強めていると非難してきたが、我々も同じことをしたのではないかとの懸念が生じている」と話した。
この日は別の米当局者が、北朝鮮が数日から数週間以内に移動式弾道ミサイル発射を計画していることをうかがわせる内容の通信を傍受したと述べていた。
別の米当局者によれば、機密扱いの写真および傍受した通信内容は、北朝鮮が移動式ミサイル2基と発射台、燃料タンクを東部沿岸に移動させたことを示していたという。
一方、韓国の聨合ニュースは、同国の金寛鎮(キムグァンジン)国防相が議会委員会で、ミサイル発射実験または軍事演習が差し迫っているとの見方を示したと伝えた。
こうした状況に対し、米国防総省当局者は、米国が北朝鮮について行った発表や声明が世界中で大きく報道され、結果的に北朝鮮を挑発してさらなる反応を招いたことが、国防総省の一部で驚きをもって受け止められたと指摘。「我々は言葉を慎もうと努めている」「我々も悪循環の一部になった。そうなることを許してしまった」と語った。
米国務省のヌーランド報道官は同日、北朝鮮の脅威に対して米国は防衛策を講じる必要があったと強調する一方で、「もし北朝鮮が国際的義務を果たし、冷静になるのであれば、我々も方向を変えられる」と述べ、北朝鮮が態度を変えれば外交的解決に力を入れる姿勢を示した。