北朝鮮、開城工業団地への韓国側従業員の立ち入りを禁止
(CNN) 北朝鮮は3日朝、軍事境界線付近で韓国と共同運営する開城工業団地へ向かう韓国人従業員の通行を禁止すると、韓国側に通告した。
韓国側はこの決定に「深い遺憾」を表明。統一省は「(工場の)安定操業の障壁になる」として、通行をただちに正常化するよう求める声明を出した。
統一省によれば、北朝鮮から通告があった時点で、工業団地には861人の韓国人従業員がいた。従業員らは数日間連続で勤務してから交代するケースが多く、そのスケジュールに沿って毎日数百人が出入りしている。この日は484人が団地に入り、446人が出てくる予定だったが、正午過ぎまでに韓国側に戻った労働者は予定の人数よりはるかに少ない。
米韓などへの挑発姿勢を強めている北朝鮮は先月末、同工業団地を閉鎖することもあり得ると警告していた。専門家らはこれに対し、閉鎖によって韓国よりも北朝鮮側が大きな打撃を受けると予想されることから、実行の可能性は低いとの見方を示していた。
北朝鮮は2009年3月にも、開城工業団地につながる境界を閉鎖した。今回と同様、米韓合同軍事演習の期間中だった。工業団地にいた韓国人従業員数百人が足止め状態になったが、翌日には帰宅を許され、閉鎖も1週間後に解除された。