米空軍、核ミサイル担当将校17人を処分 遂行能力の欠如で
空軍の報道担当者によると、17人の不適切な資格は今年3月に実施された通常の査察で発覚した。規則違反行為と受け止められかねない行為と認識しながら報告しない怠慢もあったという。
3月の技能評価はミサイル発射任務に関する22項目が対象で、17人の所属隊は当初、5段階での評価で3番目の「満足」の分類に入れられ、合格点を得ていた。しかし、1項目では「不満足」の1段階上に当たる「限界水準」での通過だった。
この後、発射コードの秘匿管理で不適切な行為が判明。同副司令官による部下への電子メールや17人の処分につながっていた。副司令官の処置は空軍最上層部の支持を得ているという。
副司令官による部下への伝達事項には、「テレビを消せ」「部隊記章や制服を清潔に。髪を切れ」「上官への悪口を言う将校がいたら私に即座に報告しろ」などの内容もあった。
核兵器担当将校にかかわる怠慢行為は以前も起きており、2008年には空軍当局が承知しない中で核弾頭搭載ミサイルを積んだ爆撃機が多くの州上空を飛行する事例もあった。
米国防総省は当時、冷戦後における核戦力任務を認識する上で集中力に欠けると空軍を厳しく批判していた。