グアンタナモ基地、収容経費は1人9千万円 刑務所の数十倍
キューバ・グアンタナモ米海軍基地(CNN) 米国防総省などは19日までに、キューバ東端部にあるグアンタナモ米海軍基地に付設するテロ容疑者収容施設の運用に年間1億5000万ドル(約155億円)以上の経費がかかっていることを明らかにした。
同施設には現在、計166人の容疑者がいるが、1人当たりの収容管理に90万ドル(約9270万円)超を費やしている計算。普通の連邦刑務所では囚人1人当たり約2万5000ドルで、コロラド州にある米国人テロ犯などを収容する重警備の刑務所では約6万ドルだという。
オバマ大統領は2009年の就任後、施設の閉鎖を宣言。しかし、国内刑務所への移送や関連裁判の開廷場所の選定で治安問題など絡んで難航、連邦議会内でも反対論がくすぶり、閉鎖計画は棚上げ状態にある。
この中で国防総省は数百万ドルを掛け、収容施設を改修する計画を進めている。カリブ海などを管轄する米南方軍のジョン・ケリー司令官(海兵隊大将)によると、改修には最大で1億7000万ドルかかる可能性がある。
計画には、警備が厳重で最重要テロ容疑者が収容される「キャンプVII」を5000万ドルかけて改築することなどが含まれる。このキャンプには2001年9月の米同時多発テロ謀議の主犯と認めたハリド・シェイク・モハメド容疑者らが収容されている。