米NY市、たばこ購入年齢の引き上げを検討 21歳に
(CNN) 米ニューヨーク市の市議会に、たばこを購入できる年齢を現在の18歳から21歳に引き上げる提案が提出されている。この秋にも採決が行われる見通しで、議会で承認され、ブルームバーグ市長が署名すれば成立する。
ただ、喫煙者のほぼ90%は18歳になるまでにたばこを吸い始めているという米政府の統計もあり、ニューヨーク市の提案が通ったとしても、効果があるかどうかは疑問だと指摘する声もある。
これについてラトガーズ大学のたばこ依存症の専門家、マイケル・スタインバーグ氏は、「たばこを試しで吸う若者の数を減らすこと」が鍵になると解説する。
同氏は26日の医学誌に寄稿した論文で、「21歳になれば、成熟度や人生経験に基づき自分の残りの人生に影響を与えかねない行為について情報を得た上で、18歳よりは合理的な判断を下せると思う」と指摘した。
さらに、18歳では必ずしも喫煙のリスクについて考えているとは限らないと述べ、「たばこには、この社会で最も中毒性の高い化学物質が含まれている」と警告した。
米連邦法では18歳未満の未成年にたばこを売ることを禁じており、アラスカなど4州はこの年齢を19歳としている。
ニューヨーク市の推計では、たばこが購入できる年齢を21歳に引き上げれば、18~20歳の喫煙は55%減少、14~17歳の喫煙は67%減少すると見込んでいる。