米コロラド州の岩盤崩落、父親に救われ少女助かる
コロラド州ブエナビスタ(CNN) 米コロラド州のハイキングコースで岩盤が崩落し、下敷きとなった5人が死亡、少女1人が救出された事故で、一行は親子4人を含む親族だったことが分かった。少女は父親に命を救われたと話している。
救出されたグレーシー・ジョンソンさん(13)は脚を骨折していたが、搬送先の病院で手術を受け、祖母やおじ、友人らに付き添われて回復に向かっているという。
グレーシーさんは9月30日、両親と姉(18)、ミズーリ州から来訪していたいとこ2人とともにハイキングコースを歩いていて、崩れ落ちた岩に直撃された。グレーシーさんは岩の下から叫び、片手を出しているのを救助隊員に発見された。両親ら5人は遺体で見つかった。
救助隊員によると、グレーシーさんは「岩が落ちてくる直前、父が私に飛びかかって守ってくれた」と話している。
ジョンソンさん一家の住むブエナビスタは、人口3000人の小さな町。父ドウェインさんは電気技師の仕事のかたわら高校のフットボールチームのコーチを務めていた。人望の厚い指導者で、知人らは「自分の子どもでなくても同じように守っただろう」と話している。
崩落現場はフットボール場くらいの広さで、車ほどもある巨大な岩が転がっている。最近続いた豪雨で地盤が水を含み、さらに前夜の気温が氷点下まで冷え込むなど悪条件が重なって岩盤が崩落したとみられる。だが直前まで前兆はなく、地元住民らもまったく異常に気づかなかったという。