自由の女神など再開へ 各州が支援
(CNN) 米政府機能の一部停止とともに今月1日から閉鎖されている国立公園など観光名所のうち、自由の女神やグランドキャニオンが再開する見通しとなった。それぞれ地元の州当局が当面の運営にかかる資金を提供する。
ニューヨーク州のクオモ知事は11日、自由の女神の運営資金を数日間に限り州が提供することで、連邦国立公園局と合意したと発表した。州の観光予算から1日当たり6万1600ドル(約607万円)を拠出する。
同知事は「自由の女神が立つリバティ島の閉鎖は、地元にとって日々の観光収入や雇用を失うことを意味する」と強調した。国立公園局が昨年発表した2011年の統計によると、自由の女神には年間370万人が訪問。その経済効果は2億ドル近くに上り、2000人以上の雇用が確保されていた。
政府閉鎖にともない、国立公園局が管轄する全米401カ所で職員計2万人以上が自宅待機となった。訪問を取りやめた観光客は合計で1日当たり平均71万5000人に上っているとみられ、地元経済への影響が懸念されている。
グランドキャニオン国立公園についても、アリゾナ州のブリュワー知事と連邦政府の間で、地元の負担により再開するとの合意が成立した。州当局が1日当たり9万3000ドルの運営資金を、最長7日間にわたって拠出する。
歴代大統領の肖像で知られるマウントラシュモア国立公園も、サウスダコタ州が1日当たり1万5200ドルを負担することで14日から23日まで再開するめどが立った。ユタ州も国立公園5カ所を含む8カ所を最長10日間再開する資金提供を決めた。
カリフォルニア、ワイオミング両州も州内にある国立公園の再開に向け、同様の解決策を探っている。