米議会の協議は依然難航、国債格下げの可能性も
(CNN) 米政府機関の閉鎖解除と連邦債務の上限引き上げを巡る与野党の交渉は依然として難航し、15日の協議でも解決の見通しが立たなかった。欧州の格付け大手フィッチ・トレーディングスは同日、米国債の格下げに踏み切る可能性が高まったと発表した。
フィッチは、米国では政党間の「瀬戸際戦術」が原因で国債が債務不履行(デフォルト)に陥る恐れがあると指摘。その場合、現在最上位の格付けを引き下げると警告した。
複数の情報筋によると、下院ではこの日、政府機関の再開に向けて12月15日までの予算を確保し、債務上限を来年2月7日まで引き上げる妥協案が採決にかけられる見通しとなっていた。下院で多数を占める野党・共和党の賛同を得るため、同党のベイナー議長が説得を試みたが、党内保守派の強硬な反対で同日中の採決を断念したとみられる。
政府再開と債務上限引き上げの条件として医療保険制度改革(オバマケア)の修正を求める共和党に対し、与党・民主党は付帯条件を受け入れないとの立場を貫いてきた。妥協案は、オバマケアの修正項目を一部削った内容となっている。