北朝鮮拘束の85歳米国人、戦争時の行動謝罪 国営メディア
(CNN) 北朝鮮で85歳の米国人男性メリル・ニューマンさんが拘束されている問題で、朝鮮中央通信は30日、ニューマンさんが従軍した朝鮮戦争での自らの行動を謝罪したとの声明を発表した。
謝罪の内容は、戦争中に多くの民間人や北朝鮮兵士を殺害、北朝鮮政府と住民に対しぬぐい切れない攻撃的な行為を犯したとしている。その上で、米国に戻ったら、北朝鮮の真の姿と住民の生活を伝えることを約束したという。
ニューマンさんは今年10月、観光ツアー客の一員として訪朝。朝鮮中央通信は、同氏はその後、北朝鮮の尊厳と主権を踏みにじる行為を働き、社会主義制度を中傷したことを認めたとする記事も掲載した。
記事は、同氏は北朝鮮に対する諜報(ちょうほう)や破壊活動を行うスパイやテロリストの確保を画策したと主張。その後の捜査で、米軍の一員として諜報や破壊活動を主導し、北朝鮮人民軍兵士と無関係の住民の殺害への関与が判明したとしている。その証拠もあるとし、ニューマンさんが全ての犯罪行為を認めて謝罪したとした。
北朝鮮当局が、同氏の拘束理由を明示したのは初めて。
米カリフォルニア州居住のニューマンさんの家族によると、同氏は平壌から帰国する際、航空機から連行され、30日間以上拘束されている。